ダボス会議の共同議長に選ばれた坂野理事長=上勝町福原

 スイスの非営利団体「世界経済フォーラム」が来年1月22~25日に開く年次総会(ダボス会議)の共同議長の一人に、上勝町のNPO法人ゼロ・ウェイストアカデミーの坂野晶理事長(29)=同町正木=が選ばれた。同フォーラムが19日(現地時間)に発表した。世界銀行のジム・ヨン・キム総裁、米IT大手マイクロソフトのサティア・ナデラCEOらと一緒に会議運営を担う。日本人は坂野理事長のみ。

 共同議長は全8人。キム総裁とナデラCEO以外は、各国で社会的課題の解決に取り組むフォーラムの公認組織「グローバル・シェイパーズ・コミュニティー」の30歳以下のメンバーで、坂野理事長も2012年から所属している。坂野理事長のほかには、イラクの不動産コンサル業者やコロンビアの社会起業家らが選ばれた。

 坂野理事長は兵庫県西宮市出身。フィリピンの国際物流会社などを経て14年に上勝町に移住し、15年からごみ排出ゼロ活動などに取り組むアカデミーの理事長となった。焼却・埋め立てごみの排出をゼロに近づける活動を広め、45種類のごみ分別を住民に呼び掛けている。

 「グローバル・シェイパーズ大阪ハブ」の一員としても中高生を対象にキャリア教育などを続けている。15年から1年間は大阪ハブの代表を務め、同年に開かれた世界経済フォーラム東アジア会議にも出席。こうした実績とアカデミーでの活動が評価され、共同議長に選ばれたとみられる。

 年次総会のテーマは「グローバリゼーション4・0 第四次産業革命時代に形作るグローバル・アーキテクチャー」。各国の政財界のリーダーが持続可能な新しい社会モデルづくりを話し合い、共同議長は、議事進行と議論形成を促す。

 坂野理事長は「住民が一体となって続けている上勝のごみゼロ運動を世界に発信し、国際的な課題解決の仕組みづくりにつなげたい」と抱負を語った。

 ダボス会議  スイス・ジュネーブに本部を置く民間経済研究機関「世界経済フォーラム」が、毎年1月に同国東部のダボスで開いている年次総会の通称。1971年にヨーロッパの企業経営者が集まったことがきっかけで始まった。毎年、政治家や世界的企業のトップら、選ばれた2千人以上の世界の要人が一堂に会し、経済や環境問題などについて議論する場となっている。2014年には安倍晋三首相が参加して講演した。トランプ米大統領は現役の米大統領として18年ぶりに参加した今年に続き、来年も参加すると発表している。