徳島新聞社の宮城孝治特別編集顧問と加治陽社会部デスク統括部長が13日、徳島市の県警察学校で、新聞記者の仕事や報道の意義をテーマにした講演を行い、初任科生27人が耳を傾けた。
宮城顧問は取材経験を基に、記者と警察官の共通点として「世の中の関心が高いことを調べて真相を究明すること」を挙げ、時代と共に互いの業務が細分化していると指摘。「新聞を活用して世間の動きを知ってほしい」と呼び掛けた。
加治部長は新聞が事件事故を報じる意味について「背景をきちんと報道することで社会の矛盾を解消するきっかけになる」と強調。警察と記者の役割を「悲しんだり、怒ったりしている人に心を配り、救うことが共通の使命だ」と訴えた。
山下直蒼(なおき)さん(19)は「警察官も記者も、求めるのは真相。目的は一緒だと思った。見識を深めるためにも今まで以上に新聞を読みたい」と話した。
企業や団体に記者経験者らを派遣して情報の活用法などを知ってもらうNIB(Newspaper in Business)の一環。