岩本雅之さん

 11月に新彗星(すいせい)を発見した阿波市阿波町早田のアマチュア天文家岩本雅之さん(64)が、またも新彗星を見つけた。米国の天文電報中央局が21日、公表した。国内では2013年の岩本さん以来、5年ぶりの日本人単独の発見。専門機関によると、短期間で彗星を2回発見するのは非常に珍しい。

 今回の発見は19日午前5時10分ごろ。自宅のベランダから天体撮影専用レンズ付きのカメラで南東の空を撮影し、画像を確認したところ、うみへび座の「尻尾」に当たる場所付近にぼんやりとした光を見つけた。

 星図などで調べて未確認の彗星だとの見方を強め、国立天文台(東京)に報告。国内外で追跡観測が行われ、新彗星と判明した。「Iwamoto(イワモト)彗星」と名付け、符号は「C/2018Y1」。

 新彗星は現在、12等星ほどの明るさで肉眼では確認できない。阿南市科学センターによると、来年2月上旬には地球から約2千万キロまで接近し、6等級前後の明るさになる可能性があるという。

 岩本さんが新彗星を見つけるのは3回目。2013年3月に単独で発見し、今年11月8日にも見つけた。「びっくりした。これからも楽しみながら観測を続けたい」と笑みを浮かべた。
 

写真を拡大 岩本さんが発見した新彗星(円内中央、国立天文台HPより)