J2で12位の徳島ヴォルティスは11日午後6時から北九州市立本城陸上競技場で21位の北九州と戦う。リーグは3週間ぶりの再開で残り12試合。この間に行われた天皇杯2回戦で徳島は北九州に2-0で快勝しており、リーグでも勝ち点3を奪って上位進出へ勢いをつけたい。
リーグの合間を縫って行われた天皇杯の1、2回戦で、徳島はいずれも複数得点して相手を無失点に抑えた。控え選手が活躍したことに加え、先発組が休養できた。故障者も復帰し、リーグ再開を前に、チーム力は増している。
徳島は10勝7分け13敗で勝ち点37。順位に変動はあったが8月11日の第28節以降、J1プレーオフ進出ラインの6位との勝ち点差は14のまま。上位との差が縮まらない中、FW佐藤は「一つも落とせない。天皇杯からのいい流れを持ち込み、トーナメントを戦う気持ちで臨む」と気持ちを引き締める。
北九州は6勝9分け15敗で勝ち点27。リーグワーストとなる1試合平均1・67失点という守備力の不安定さが改善されず、シーズンを通して残留争いから抜け出せていない。ただ、FW小松やMF風間ら主力の戦列復帰が予想され、パワーアップした前線には警戒が必要だ。
残り試合を考えると、下位を相手に取りこぼしは許されない。徳島としては天皇杯の2回戦と同様、前からのプレスで主導権を奪う戦いができるか。今週の練習で、素早い縦パスによる得点パターンの構築に取り組んだMF岩尾は「後方でリスク管理をしながら、いい距離感で前線にパスが出せれば圧倒できる」と意気込んだ。