徳島市の阿波踊りを主催する阿波おどり実行委員会(委員長・遠藤彰良市長)の会合が27日、市役所であり、来年夏のプログラムに阿波おどり振興協会の「総踊り」を復活させる方針を決めた。開催期間中の4日間、有料4演舞場で日替わりで実施する。協会には、今夏参加しなかった「選抜阿波おどり前夜祭」にも出演してもらう考え。来年1月の次回会合に協会の代表者を招いて正式に依頼する。
会合では、中村太一副委員長(県商工会議所連合会長)が「振興協会に前夜祭への出演をお願いしなければならず、総踊りも実施する方向で考えなければいけない」と主張。米田豊彦委員(徳島新聞社社長)は「どんな形で総踊りを実施するのかを決めた上で、振興協会との協議に臨むべきだ」と提案した。
協議の結果、南内町、市役所前、紺屋町、藍場浜の有料4演舞場に日替わりで踊り込むよう、振興協会に依頼することでまとまった。次回会合の前に、依頼内容をまとめた文書を送る。
今夏の阿波踊りは、有料4演舞場のチケット販売率の平準化を図るため、振興協会が南内町演舞場で実施していた総踊りを中止。これに反発した協会所属連の踊り子が演舞場外で強行するなど混乱した。踊りの運営を検証する有識者会議は「安全かつ盛況に開催するためには振興協会との協議の場が必要」と指摘していた。