徳島県美波町は、オーストラリア・ケアンズ市との姉妹都市提携が来年で50周年を迎えるのに合わせ、8月にケアンズ市へ使節団を派遣する。昨年、約100年ぶりに復活した地元の人形浄瑠璃座「赤松座」が現地で公演するなどして節目を祝う。使節団派遣は1991年以来28年ぶり。27日の町議会臨時会で明らかにした。
使節団は、影治信良町長を団長に30人程度を予定しており、町内会連合会や商工会、観光協会などの代表者に参加を呼び掛ける。現地の祭典「ケアンズフェスティバル」の開催に合わせ、8月23~26日に滞在する。赤松座は25日にフェスティバルのステージで三番叟を披露する。このほか現地で記念式典などを企画している。
互いにウミガメの産卵地である美波町とケアンズ市は、旧日和佐町時代の1969年4月に姉妹都市提携を締結。毎年、両市町の中高生がホームステイをするなど交流を深めてきた。過去にも数回、町の使節団がケアンズを訪れており、直近の91年には日和佐太鼓創作会が公演した。
町は航空券や宿泊施設を確保するため、渡航費などの債務負担行為1千万円を設定した18年度一般会計補正予算案を27日の町議会臨時会に提出し、可決された。
影治町長は「美波町の文化を伝える良い機会。半世紀にわたる友好をさらに深めたい」と話した。