抗体検査を行いたい

 【質問】20代女性で妊娠を希望しています。関東を中心に風疹の感染が増えていて心配です。徳島県内では無料で風疹の抗体検査が受けられると聞きました。どんな検査でしょう。また検査を受けて抗体がなかった場合は予防接種を受けるのですか。必ず抗体はできますか。ワクチン接種後、妊娠はどのくらい期間を空ければいいですか。

 阿南共栄病院産婦人科(阿南市羽ノ浦町)
 和泉佳彦診療部長

 妊娠希望者らは受診無料

 【答え】風疹は風疹ウイルスによって起きる急性の発疹性感染症です。風疹ウイルスは咳(せき)やくしゃみなどで人からに感染します。感染すると2、3週間の潜伏期後に発熱、発疹、リンパ節の腫れの症状が出ます。発疹の出る前後1週間は感染の可能性があります。

 風疹抗体を持たない妊娠20週ごろまでの胎児形成期の妊婦が風疹ウイルスに感染すると、子宮内で胎児に感染し、難聴、心疾患、白内障など先天奇形を伴う先天性風疹症候群を発症する可能性が高まります。

 妊娠1カ月でかかった場合は胎児感染の可能性が50%以上、妊娠2カ月の場合で35%とされます。

 7月ごろから首都圏など都市部中心に患者が増えています。全国の患者数は2713人に上り、徳島県内でも3年ぶりに患者が発生しています。患者の多くは成人で男性が女性より多く、男性は20~40代、女性は20代が多いです。

 風疹ワクチンの接種は、以前は中学生女子のみが定期接種の対象でした。しかし、近年は麻疹風疹混合ワクチンの1歳と6歳の2回接種です。その結果、患者の中心は小児から成人に変わりました。

 徳島県では無料の抗体検査が実施されています。検査時には住所や年齢を証明する書類が必要で、検査方法は血液検査です。

 対象は、妊娠を希望または妊娠する可能性が高い女性と、抗体保有率が低い28~56歳の男性。6保健所と協力医療機関で受けられます。ただし、妊婦と、過去に検査で確定診断を受けた既往歴のある人は除きます。保健所は要予約です。医療機関は事前に問い合わせてください。

 抗体検査の結果が陰性の場合はワクチン接種が必要となります。費用は自己負担で、市町村によっては公費助成があります。

 県の抗体検査は19年3月末までの予定でしたが、厚生労働省は19年春以降、3年間の見通しで39~56歳男性の抗体検査とワクチン接種を原則無料にする方針です。

 予防接種を1回受けると95%以上の人に免疫ができます。2回接種を受けると、1回目の接種で免疫ができなかった人の多くに免疫ができます。

 風疹ワクチンは生ワクチンのため、胎児感染の危険があり、注射後2カ月の避妊が必要です。

 妊婦は予防接種が受けられません。流行地域に出掛けるのを控え、感染しないよう注意が必要です。出産後は次の妊娠に備え産褥(さんじょく)早期に予防接種を検討しましょう。

 妊娠を希望する女性の同居家族は、抗体検査で抗体値が低ければ、ワクチン接種を勧めます。詳細は徳島県のホームページを確認してください。