昨日が平成最後の大みそかなら、今日は平成最後の元日である。その上、偶然か、必然か。いや当然のことなのだが、残りの人生の、今日は最初の日でもある

 そういう言い方をするなら、明日も最初の日には違いない。けれどもこれを逃しては、心新たにする機会もそうはない。今日のこの朝、特別の朝と見定めて、この1年、幸多かれと願う。一年の計は元旦にあり

 <日本がここに集る初詣>山口誓子。神社仏閣の人波に閉口しながら手を合わせ、家族に、ついでに世界に平和を。ついでにとは何だ、と怒られそうだが、そこは寛大に。自国第一、「不寛容」がはびこる世の中なのである

 亥年。相場格言で「亥固まる」と言う。株価上昇に向けた「値固め」の年だそうだが、歴史を繰ってみると、それほど堅調でもなさそうだ。20世紀、日本を襲った二つの大震災は亥年に起きた。23年に関東、95年に阪神淡路。南海トラフの備え、忘れずに

 今年は統一選に参院選と、選挙の年でもある。自民が苦戦する「亥年現象」というのもある。2007年には第1次安倍政権の退陣につながった。イノシシのイメージそのまま、動乱の年になるか

 代替わりの年。5月には元号が変わる。<白雲のしづかに行きて恵方かな>村上鬼城。平成もその次も、雲は恵方へと流れる。どうかそんな1年で。