さくらや徳島北店の店内。県内各地から持ち込まれた学生服や体操服でびっしり=北島町鯛浜

 徳島県内で唯一の学生服リユース(再利用)専門店「さくらや徳島北店」(北島町鯛浜)の出店から2年が過ぎ、取扱量が大幅に増えている。家計の負担が軽くなるのが人気の理由。所得格差など家庭が抱える深刻な問題も見え隠れする。

 同店は2016年11月にオープン。近隣市町を中心に、小中高校や幼稚園、保育所の制服、体操服などを取り扱う。学生服は指定品が多く、新品一式をそろえると数万円はかかる。家計に大きな負担となるため、着なくなった制服を買い取り、クリーニングや補修をして新品価格の1~4割で販売している。

 在庫数は当初の約1000点から約7000点に増えた。自転車通学用の雨がっぱやヘルメット、ランドセル、校章なども取りそろえ、販売実績は2年間で約6200点に上る。最も売れるのは、洗い替え用のシャツやブラウスという。

 1男2女を育てる藤田理さん(45)=北島町中村=は利用者の一人。「男の子はズボンにすぐ穴を開けたり、衣替えのたびにサイズが小さくなったり。そのたびに新品に買い換えていたので助かる」と話す。

 徳島北店の川邊めぐみ代表(46)は「欲しい物をすぐに届けられるようもっと品ぞろえを増やしたい」と強調する。

 川邊さんは、販売を通じて家庭を取り巻く社会問題に敏感になってきたという。経済的に困窮しているのか、福祉職員の紹介で来店したという親がいれば、子どもが不登校になり、ほぼ使っていない制服を「学校生活にけじめをつけるため」と提供してくれた親もいた。

 接客時に、子育ての悩みが話題に上ることが多く、7月から毎月1回、母親同士が気軽におしゃべりできる場を設けるようになった。川邊さんは「地域に貢献できるよう学校や行政とも連携を深めて運営していきたい」と話している。

     ◇

 さくらや徳島北店の営業時間は月、水、金曜の午前10時~午後6時(祝日の場合は~同4時)と土曜の午前10時~午後4時。問い合わせは<電088(698)9451>。