社会問題に立ち向かえるよう児童生徒をサポートする能力を養うことを目的に、新聞報道やNIE(教育への新聞活用)について学習する授業が23日、鳴門市の鳴門教育大大学院で始まった。

徳島新聞社の宮城孝治特別編集顧問と三浦麻衣社会部記者が受講生54人を前に講義。宮城顧問は東日本大震災への対応などで学校が取材対象となったケースを挙げ、「自分が先生だったらどう行動するかを考えながら、新聞を読んでほしい」と呼び掛けた。三浦記者は、取材方法について説明し「事件事故の取材では記者も心を削りながら、二度とこうしたことが起きないようにと思ってやっている。頭の隅にとどめておいて」と訴えた。

同大大学院1年の大岡稜さん(22)は「記者に対してマイナスイメージを持っていたが、記事一つ書くのにしっかりと取材しているんだと気付かされた」と話した。

新聞関係の授業は、同大大学院の1、2年生を対象にした教職共通科目「現代の諸課題と学校教育」(全15回)の一部として、6月20日まで計5回行われる。

【写真説明】取材方法について三浦記者(左端)の話を聞く鳴門教育大大学院生=鳴門市の鳴門教育大