J2徳島ヴォルティスは16日午後4時から、鳴門ポカリスエットスタジアムでファジアーノ岡山と対戦する。2連敗で約3カ月ぶりに昇格プレーオフ圏を外れた徳島としては、背水の陣で臨む一戦。累積警告による出場停止で大﨑玲、キムの両CBを欠く中、攻撃面でいいリズムをつくれるかが勝ち点3奪取の鍵になる。
徳島は前節で長崎に惜敗し、勝ち点を51から上積みできず7位に落ちた。自動昇格争いの対象となる2位福岡も敗れ、同57。勝ち点差は6のままだが、残り10試合とカウントダウンが始まる中、これ以上離されるわけにはいかない。
首位湘南に次いで負け数が8とリーグで2番目に少ない岡山は堅守のチーム。ロドリゲス監督は「どれだけいい攻撃ができるか」を重視する。
長崎戦ではボールを保持しても、特に前半はなかなかゴール前までたどり着けなかった。主導権を奪い返した終盤は、両サイドに切り込んでからの展開やDFラインの裏側を突く飛び出しが奏功した。FW山﨑は「スペースの活用がポイント」と指摘する。岡山戦でも局面に応じた柔軟な攻め方が重要になる。
出場できない主要DF2人の穴をどうカバーするかも焦点となる。DF井筒は「球際の激しさや切り替えは当然で、その上で走り勝つ意識を持ちたい」と表情を引き締める。
14日は練習公開日にもかかわらず、一部を非公開として実戦的なメニューをこなした。岩尾主将は「この試合が最後という気持ちで戦いたい」と必勝への強い意欲を口にした。
◆アウェーでの安定感抜群 岡山
岡山は5月下旬の第15節から前節までの18試合でわずか1敗。アウェー戦は3勝6分けと抜群に安定した戦いぶりで、勝ち点を徳島と3差の48まで積み上げている。
夏場にジョンミンやオルシーニなど徳島ゆかりのFWを補強した。得点のチームトップは、5月の徳島戦でも先制ゴールを決めるなど8得点の23歳、豊川だ。豊富な運動量と鋭いゴール感覚を併せ持つ。
8月に負傷した赤嶺が前節、戦線復帰したのも大きい。前線でのポストプレーから守備まで幅広い役割をこなすゲームメークの要だけに注意が必要。第15節以降、複数失点がない守備陣は片山、喜山らで組む3バックが予想される。
前回対戦で徳島は逆転負けした。先制しても気を緩めず追加点を狙いたい。攻め続けることが失点のリスクを抑えることにもつながる。堅守を打ち破り、終盤戦に向けて弾みをつけたい。