28日に高知市で開幕する予定だった第70回秋季四国地区高校野球大会は台風22号の接近に伴う悪天候のため、30日に順延された。大会第2日は31日に行われる。準決勝、決勝の日程に変更はない。
第1日は1回戦4試合があり、徳島2位の生光学園は春野球場で小松(愛媛3位)と、3位の鳴門渦潮は高知市営球場で高知(高知2位)とそれぞれ対戦する。試合開始予定時刻はいずれも午前10時。
シードされている徳島1位の鳴門は31日午後0時40分から春野球場で、西条(愛媛2位)と高松商(香川3位)の勝者と2回戦を戦う。
11月4日は春野球場で準決勝2試合があり、最終日の5日午前10時から同球場で決勝が行われる。大会の成績は来春の選抜大会の重要な選考資料となる。
◆見どころ◆
生光学園打線ポイント 対小松
生光学園打線がチーム防御率1・69の小松投手陣をいかに打ち崩すか。序盤の主導権争いもポイントになりそうだ。
小松はタイプの異なる3投手を擁する。右腕楠本は投球のテンポが良く、ボール球に手を出すと術中にはまる。左のスリークオーター久保、本格派右腕の黒川も経験豊富で、早めの継投もありそう。県大会4試合で1失策と堅実なバックと合わせ、守備力は高い。
生光学園は県大会決勝で負傷退場した1番月岡主将の復帰が心強い。四死球も絡めて出塁し、チームが武器とする機動力で重圧をかけたい。ただ小松の捕手は強肩で、盗塁はスタートをうまく切ることが大切になる。
生光学園の先発は、右下手の梶谷が有力視される。低めへの丁寧な配球を心掛け、少ない失点でしのげるか。右上手の齊藤、左腕大西への継投時期も鍵を握る。小松のチーム打率は2割2分2厘。3割8分5厘の3番播田には警戒が必要だ。
鳴門渦潮鍵を握る右腕 対高知
高知のチーム打率は2割8分7厘と高くはないが主軸は強力だ。鳴門渦潮の右腕鈴江がやや不安のある立ち上がりで踏ん張り、流れを引き寄せられるか。
鈴江は県大会で右肩の具合が良くなかったが、順調に回復している。内外角を丁寧に突く本来の投球ができれば、そう簡単に連打は許さないはずだ。不用意な四死球を減らし、5割を超える3番西村らの前に走者をためないようにしたい。
課題は県大会5試合で11失策した守備。足を使った攻撃を得意とする相手に対し、連係プレーのミスは許されない。
高知の右腕中屋は県大会の21回で自責点1。球威はさほどないが、投球術に優れる。鳴門渦潮にはファーストストライクから積極的に狙い、追い込まれる前に仕留めることが求められる。6割2分5厘の3番岡田、復調した4番住江に好機で回せるかがポイント。ボール球の見極めも攻略には不可欠だ。