「チームが求めるプレーを続けていきたい」と話すDF内田=徳島スポーツビレッジ

 J1昇格プレーオフ争いが佳境を迎える中、先発した10月の3試合で2得点と、存在感を高めているのがDF内田裕斗(22)=大阪府出身=だ。ベンチを温める時期が長く続いたが常に準備を怠らず、チームに貢献しようと考えている。

 内田の名前を最もサポーターの心に焼き付けたのは5月のホーム福岡戦だろう。左サイドを駆け上がって福岡ゴールに決勝弾を突き刺し、スタジアムを熱狂させた。「記録より記憶に残るプレーかな。目立ちたがり屋なんで」。少しおどけて振り返る。

 2015年にG大阪から入団。ドリブルと速さに秀でたサイドアタッカーとしてチームの推進力となり、昨季は31試合に出場し1得点した。

 今季は福岡戦後、勝ち切れない試合が続き、徐々に出番を減らしていった。スタメンがほとんどだった昨季に比べると途中出場も多く、「疲労している周囲の選手とリズムが合わない」難しさも経験した。

 10月の先発復帰は4カ月ぶり。長いブランクにも腐ることなく続けられたのは、やはりサッカーが好きだからだった。「プレーしている時間は無心で楽しめる」と照れずに言い切る。

 練習に臨む先輩たちの姿勢にも刺激を受けた。全体を見渡し、気を配る岩尾主将。控え組に回りながらも声を張って練習を盛り上げるDF石井。「今季は練習の雰囲気がとてもいい。全員に緩いプレーがなく、向上心を持ってできている。それがチーム力の底上げにもつながっている」

 だからこそ、このチームでのJ1昇格を望み、チームが求めるプレーを意識してきた。「徳島がJ2で一番面白いサッカーをしていると思う。(昇格の)可能性がある限り、徳島のサッカーを続けていかなくては」

 残り3試合の戦い方を聞くと、「プレーオフも含めて5試合を全部取る」と言い切った。勝ち気な元気印が昇格への扉を押し開く。