J2で5位の徳島ヴォルティスは19日、昇格プレーオフ(PO)進出を懸けて東京・調布市の味の素スタジアムで6位東京Vと最終戦を戦う。両チームとも勝ち点67で並び、勝てばPO進出が決まるだけに、序盤から死力を尽くした激しい攻防が予想される。
通算の対戦成績は徳島の7勝6分け11敗と分が悪いが、直近の5試合は3勝1分け1敗。今季開幕戦では、左サイドを突破した馬渡のパスを杉本が豪快に打ち込んで1-0で勝利した。
東京Vで警戒すべきは2人のブラジル人FW。189センチのドウグラスは今季18得点、アランピニェイロは17得点と高い決定力を誇る。前線にボールを送る両サイドのDF安在と安西にも注意が必要だ。
半面、ディフェンスの要となるDF井林を累積警告で欠く。引き分けでもPO進出が見込まれる徳島は、相手の守備陣が落ち着く前に先取点を奪い、優位な形で試合を進めたい。
徳島は2トップの奮起が欠かせない。リーグ得点王争いで2位の渡は愛媛戦で先制点、前節大分戦で決勝点と絶好調。山﨑も「緊張よりも楽しみが大きい」と気負いはない。
大分戦に勝利後、「僕たちはまだ何もつかんでいない」と冷静に語った岩尾主将。J1昇格への夢はまだ道半ばだ。まずはPO進出という結果を勝ち取るため、「持てる力を全て出し切る」と有終を誓った。
◆PO進出条件 ドロー以上ほぼ確実に
J1昇格プレーオフ(PO)圏内の5、6位に入ることができるのは徳島を含む4チーム。徳島は東京V戦で勝てば勝ち点を70に伸ばし、進出を無条件で決めることができる。
引き分けなら勝ち点は68。だが、得失点差でトップの27と圧倒しているため、進出の可能性は極めて高い。
徳島が負けた場合は、他チームの結果による。松本、千葉の両チームが引き分け以下なら6位で進出が決まる。徳島にとっては優位な情勢だが、ロドリゲス監督は「勝つことに集中する」と、あくまでも勝ち点3に照準を合わせている。