「仕事」の「仕」の字は「つかえる」の意。日々の「しごと」につきまとう、やらされている感は、この「仕」によるところが大きいのかもしれない

 「しごと」の漢字が「仕事」で定着するのは明治以降らしい。同時代の文豪森?外などは、まだ「為事」を使っている。当時の辞書には「仕事」の意味として「為る事」とあり、「仕」でも「為」でも、さしたる違いはなかったようである

 元をたどれば、「仕」は目上の者につかえる様を、「為」は象を飼いならす様子を表した文字だという。であれば、ここは小欄風の解釈で、大人になりたての若者に、こんな質問をしてみたい。「しごと」とは、「つかえる事」か「為す事」か

 才覚一つ、と夢を追うのもいい。すまじきものは宮仕えとはいうが、その中にも「仕事」があり「為事」がある。人一人、なし得ることは多い

 今日は成人の日。出席のしやすさを考慮して、式典は三が日などに開かれており、県内では7年連続で当日に式のない、抜け殻のような日となった。でも、だからこそ浮かれずに、落ち着いてものを考えられる一日にもできそうだ

 既に働いている人も、そうでない人も、「しごと」が一つの軸となる、これからの人生である。20歳を迎えたこの機会に、自分は何をなすべきか、じっくり思い描いてみてはどうだろう。