空気が乾燥している時季だ。ノロウイルスによる感染性胃腸炎やインフルエンザに細心の注意を払いたい。

 ノロウイルスは感染力が強く、激しい下痢、腹痛、嘔吐などを引き起こす。

 とりわけ冬場は集団感染が後を絶たず、昨年12月には徳島市内の保育所で39人の集団感染があった。別の保育所で起きた50人の集団感染もノロウイルスが原因とみられる。

 県内の23定点医療機関から報告されたノロウイルスを含む感染性胃腸炎の患者数は6511人(2018年)に上った。流行は2月ごろまで続くとされるだけに、油断は禁物だ。

 ノロウイルスは口に入ることで感染する。ノロウイルスが蓄積した加熱不十分な二枚貝や、感染者が調理して汚染された食品などを食べることで体内に取り込まれる。

 患者の便や嘔吐物などからの2次感染にも注意したい。飛沫を吸い込んだり、手指などを介したりして口に入っても感染が広がる。

 汚物処理の際は必ずエプロン、マスクや手袋を着用し、ペーパータオルなどで拭き取ることが推奨されている。

 消毒には次亜塩素酸ナトリウムを含む家庭用の塩素系漂白剤が効果的だ。水で薄めてペーパータオルなどを浸し、汚染された床、トイレなどを拭くといい。ノロウイルスは乾燥すると空気中に漂い、口に入ることもあるため、しばらくは換気も欠かせない。

 知識はあっても処理に手間取ることがある。とっさの場合に備え、家で使用中の漂白剤などは成分を確かめておくことが大切だろう。

 高齢者施設や保育所、学校などで調理に携わる人は特に注意が必要だ。自身に嘔吐、下痢などの症状があればすぐに業務から外れることだ。食品の加熱や調理器具の消毒を含め、各職場で十分な対策を講じてもらいたい。

 冬場はインフルエンザの流行期でもある。県内の患者数は、定点医療機関からの報告だけでも毎年1万人前後に達する。

 暖冬の影響からか、今季は流行開始が昨季より約3週間遅かった。とはいえ、6日までの1週間では阿南、美馬、三好の3保健所管内で注意報レベルを超えている。本格的な流行はこれからと考えていいだろう。

 ノロウイルスの感染防止やインフルエンザの予防に効果があるのは手洗いだ。基本的なことだが軽視することなく、調理の前やその合間、トイレに行った後、帰宅時などは励行しよう。

 インフルエンザにはうがいや部屋の加湿も有効だ。せきやくしゃみをするときに、ティッシュペーパーやハンカチで口と鼻を覆うなど「せきエチケット」も最低限のマナーとして心掛けたい。

 折しも入試シーズンである。受験生はもちろん、家族も予防を徹底して体調を万全に整え、これらの流行期を乗り切ってほしい。