地球温暖化や天然資源の枯渇などの課題に、電気工学を使って解決策を探る。上智大宮武研究室のモットーは「エネルギー・人・物を運ぶ社会インフラを、電気工学で最適にデザインします」。

 主な研究は、鉄道のエネルギー効率の向上だ。

 「電車はブレーキをかける時に発電もしている。運動エネルギーを電気エネルギーに変えているわけで、この電気を、架線を通じて周囲の電車がうまく利用すると効率がよくなる」と話す。具体的には▽車両に電池を積載するほか、駅などに電池を置き、余った電気を有効利用する▽列車の加減速を最適化する▽ダイヤ調整で省エネを進める-など、さまざまなアプローチで資源の有効活用を図る。

 「なぜ、電車がない徳島県の出身なのに電車の研究をしているのか、疑問に思うこともある」と笑うが、最近、その古里との縁が深まった。

 2017年11月、富岡東高の首都圏在住の卒業生でつくる「東京琴江同窓会」が発足し、副会長に就任した。「縦のつながりができ、さまざまな職種の卒業生とも交流する機会が増えた」と喜ぶ。

 2年に1回程度、帰郷している。「郊外にショッピングセンターができるなど変化もあるが、タケノコを掘った思い出がある山や川、子どものころ見た景色の多くがそのまま。あらためて見ると大変きれいだと感じる」と話す。

 徳島県では近い将来、南海トラフ巨大地震の発生が懸念され、避難対策が急務だ。

 「巨大地震や津波などの災害に対する備えは、強靭なモビリティー(移動手段)があってこそ。災害時に、高齢者が自家用車を運転するのは無理がある。鉄道やバス、BRT(バス高速輸送システム)など持続可能な移動手段の確保が地域活性化の鍵だ」と指摘し「公共交通が、どのような役割を果たせるかを、まちづくりのレベルから考える必要がある」と力を込めた。

 みやたけ・まさふみ 阿南市出身。富岡東高校から、東京大工学部電気工学科卒、同大学院博士課程修了。博士(工学)。東京理科大助手、上智大講師、准教授を経て2014年から現職。千葉県市川市在住。46歳。