コウゾを蒸す阿波太布製造技法保存伝承会の会員ら=那賀町木頭和無田

 那賀町木頭地区に伝わる国重要無形民俗文化財の古代布・太布の糸を作るため、原料のコウゾを加工する「楮蒸し」が15日、同町木頭和無田の木頭創芸館前で行われた。

 阿波太布製造技法保存伝承会の会員やボランティアら18人が、長さ1・6~3・2メートルに切りそろえたコウゾ約800本を2回に分けて大釜に入れた。釣り鐘状の蒸し器「甑」を釜にかぶせて2時間ほど加熱。柔らかくなった樹皮を手でむいた後、灰汁でたき、木づちでたたいて茶色の皮をはがした。

 皮は那賀川の流水に一昼夜漬け、河原で2日ほど寒風にさらして凍らせる。約1カ月間自然乾燥させ、細かく裂いた繊維を手でより合わせて糸にする。

 1950年ごろまで全国で織られていた太布は、綿織物の普及に伴い姿を消した。現在木頭地区の伝承会だけが製造を続けている。