前回の徳島駅伝(徳島陸協、徳島県、徳島新聞社主催)で小学生特別区間を男女で制した阿南市の2人が、中学生選手として本戦デビューを果たす。同区間は長距離選手の発掘や育成などを目的に試行され、今回で2年目。2人はチームの一員として走る喜びを感じるだけでなく、次に続く小学生選手に刺激を与える存在にもなっている。
中学1年生の選手で前回、小学生区間を走ったのは男子が7郡市7人、女子が7郡市11人。いずれもチーム期待の星に成長した。新人賞に加えて中学生総合や女子総合といった部門賞争いの貴重な戦力となっている。
中でも注目が高いのが阿南市の児島雄一郎(13)と治尾優衣奈(13)=いずれも羽ノ浦中1年。児島は1500メートルと3000メートルで県中学ランキングの上位に入り、治尾は12月の全国中学駅伝出場の原動力になった。
阿南市は前回の中学生総合部門2位。板野郡に4連覇を阻まれた。それだけに児島は「1年間練習してきた成果を出す。与えられた区間をしっかりと走る」と意気込む。治尾も「また走りたいと思っていた。自分の力を精いっぱい出す」と貢献を誓う。小学生区間の初代王者になった2人が加わり、チームは2年ぶりのタイトル奪還を狙う。
小学生区間には全16郡市から、前回より2人多い64人がエントリーしている。そのうち2大会連続出場の選手は男子が5郡市の5人、女子は7郡市の7人。初出場は男女計52人で、5年生の出場は2人増の男女計20人となっている。
裾野の広がりを見せる小学生区間。各郡市の小学生選手も先輩たちの存在を励みにレースに挑む。「徳島駅伝を走ったことで自信が付いた」と振り返る児島と治尾。「力を合わせて走るのが面白い。1人で走るよりも違った力が出せる」と小学生にエールを送る。
小学生区間は第2日(来年1月5日)の阿北コースのうち、板野町の板野西消防署から上板町役場までの3キロに設けられる。今回は前半1・5キロが男子、後半1・5キロが女子。タイムは総合成績には反映されない。