6434人もの命を奪った阪神大震災から、きょうで24年を迎えた。

 被災地の街並みは変貌し、震災の爪痕を目にすることは少なくなっているが、神戸市内の公園で「1・17」の形に並ぶ竹灯籠を見ると、当時の惨状がよみがえる。犠牲者の冥福を祈りたい。

 阪神大震災以降も、大地震が後を絶たない。未曽有の被害をもたらした2011年の東日本大震災をはじめ、昨年は6月に大阪府北部、9月に北海道で起きている。今月3日には、熊本県和水町で震度6弱を観測する地震があったばかりだ。

 本県では、沿岸部を中心に甚大な被害が予想されている南海トラフ巨大地震と、県北部での中央構造線地震の発生が懸念されている。防災への決意を新たにしたい。

 重要なのは、震災の教訓や経験を災害に強いまちづくりに生かしていくことである。復旧、復興に至るまでの困難だった過程を知ることも大切だろう。

 これらのことを将来世代にどう引き継いでいくのかが問われている。

 阪神大震災を巡って、兵庫県内で1月17日前後に開かれてきた追悼行事が減ってきているのは残念なことだ。

 神戸市の市民グループによると、自治体から助成を受けていない民間や市民主催の集会、コンサートなどが、震災20年の節目だった15年には110件あったものの、平成最後となる今年は53件にとどまる見込みだという。

 行事を支えてきたメンバーの高齢化や資金難が背景にある。行事が途絶えれば、記憶の継承は進まず、防災への意識も低下しよう。

 若者らに加わってもらうなどの地道な努力を続けていかなければならない。行政も支援する必要がある。

 心強いのは、震災を風化させまいと活動を始めた団体などの取り組みだ。

 神戸市のNPO法人はフェイスブックを活用し、兵庫県内の約300カ所の震災慰霊碑や遺構を紹介する計画を進めている。震災について若者に関心を持ってもらおうとの狙いだという。

 子ども目線を重視したのは宝塚市である。今月から市のホームページで、震災後の1997年にかけて、当時の小学生や中学生が書いた作文を匿名で公開している。

 同世代の子どもたちが何を見たのか、どう思っていたのか、震災を知らない子どもたちにも読んでもらいたい。

 震災の教訓を伝えようと、本県の防災啓発施設である北島町の県立防災センターでは災害ボランティアのほか、建物の耐震化や家具を固定することの重要性を紹介するパネル展が開かれている。命を守っていくため、どう備えていくか、しっかりと考えたい。

 地震はいつどこで起きるか分からない。家庭や学校、職場、地域などで防災力を高めていく取り組みを続けていかなければならない。