徳島県鳴門市と兵庫県南あわじ市、香川県東かがわ市が連携して整備したサイクリングロードをPRするテレビCMやショートムービー「あの空の向こうに」が制作されました。主演は徳島市出身の女優山下リオさん。ダンスロックバンドDISH//の矢部昌暉さん、ダンスボーカルユニット超特急の福田佑亮さんも出演しています。鳴門市役所で開かれた記者会見に出席した山下さんの発言を紹介します。
ショートムービー「あの空の向こうに」 山下リオさん演じる鳴門市に住む女性と、高校時代に自転車部のチームメイトだった男性2人(矢部さん、福田さん)との淡い恋の物語。3月に開かれる徳島国際短編映画祭で初披露される。
【主演して】
山下さん 徳島県出身の私がこの作品に選ばれて、本当に光栄なことだなと思いました。私自身もサイクリングロードがあることを知らなかったので、この機会にいろんな人に知っていただいて、もっと徳島に遊びにきていただきたいなと思いました。
あまり、自転車…何て言うんだっけ?
(会場から『ロードバイク』の声)
ロードバイク! ロードバイクに今まで乗ったことがなくて、今回作品に入る前に練習して挑んだんですけど、撮影中も毎日1回は転んだりしてちょっと大変でしたね。
あと、監督が長回しが多いので。3キロくらいですかね? カメラマンとキャストだけでいってらっしゃい…て感じで(笑)
川野浩司監督 そうですね、本当は1周くらいしたかったんですけどね(笑)、なかなかそれは時間の都合でできなかったんですけど。本当に乗ってもらわないと良さも表情に出ないので。でも気持ちよさそうに乗ってたじゃないですか。
山下さん ものすごく気持ちよかったです。ロードバイク買おうかなと迷ったくらい、好きになっちゃったんですけど。たぶん、苦しいのとかきついのとか、楽しいのとかも全部そのままの表情で映っていると思うので、すごく良い経験になったなと思います。
川野監督 そうですね、自転車って楽だけじゃないところもあるじゃないですか。坂になると苦しいとか。自転車だと、車など自分の力じゃない乗り物よりも、より自分と向き合える時間がつくれるんじゃないかという気もしつつ。映画としても、主人公の内面、今の悩みと向き合うのに適してるんじゃないかなと思ったんですよね。
山下さん そうですね。今回、私自身は、それほど作り込んだ役作りとかもせず、そのまま素のまま等身大で、自転車に乗りながら私も考えながら、一緒に成長できた作品だなって思いました。
川野監督 印象に残ってる場所とかありますか?
山下さん 場所は…橋?
川野監督 橋?橋いっぱいありますけど(笑)。
山下さん (笑)。大阪に行くときとかに大鳴門橋を渡ってて大好きだったので、その付近で撮影できて、渦もまた見られてよかったなと思いました。
【記者との質疑応答】
Q 自転車での撮影の苦労、自転車の魅力を教えて
山下さん 今回初めて乗ってみて、精密機械というか、自分の体と一体になる感じといいますか。ギアチェンジも多いですし、それによって一緒に流れていく、体重移動で曲がったりするのも苦労したんですけど、自分で操縦している感じというのがすごくありました。
疲れないんですよね。最初の印象としては、なんで自転車で長距離移動できるんだろうというのがあったんですけど、ママチャリとかと全然違って(笑)。ちょっとした自分の力が自転車に伝わって、それで動いていくというのがものすごく気持ちよくて、面白かったです。
川野監督 センスが良かったからよかったですね。
山下さん センスいいんですかね?
川野監督 いいんじゃないですか?
山下さん 傷はたぶん5カ所くらい(笑)…
川野監督 あまり大きな声で言わないように(笑)
Q スポーツは何かしてた?
山下さん 学生時代に新体操だけやってましたけど…
川野監督 こっち(徳島)で?
山下さん そうです、そうです。徳島で。
川野監督 あと、キャスト3人ともヘルメットが似合ったのが助かりましたね。
Q 監督は以前にも山下さんと仕事をしていますが、今回の成長ぶりは?
川野監督 何年ぶりくらいですか? あのときは高校生?
山下さん そうですね、18歳くらい…
川野監督 大人になってから一緒に作品を撮るのは初めてですか?
山下さん 初めてです。
川野監督 単純に大人になったな、みたいな。いろんな表情ができるようになったなあと思いました。高校生のときはもうちょっとストレートな、直線的な感じがあったんですけど…。
山下さん へぇ~…(笑)
川野監督 ちゃんと要望に応えてくれるようになったなあというところがありますね(笑)。昔はものすごく説明しても分かってくれなかったんですけど、今回は2言えば10やるくらいの感じがありましたね。
山下さん ありがとうございます(笑)。
川野監督 短編で、自転車に乗っているシーンが多いので、表情で語ってもらわないといけないのが多かったんですよ。そこはうまい具合にやってもらいましたね。表情で語れるようになったんじゃないですか?
山下さん ありがとうございます。
川野監督 みんなの前だから褒めておきますよ(笑)。面白かったですね、久々に。いい具合の間隔だったんじゃないかなと。
Q 撮影の合間に食べたものは?
山下さん 鳴ちゅるうどんを食べました。「あそこ食堂」っていう地元では有名なお店らしいんですけど。徳島出身でも食べたことがなかったので、初めてでした。すごくおいしかったです。地元の方があったかくて、ずっと食べている間も話しかけてもらってお話ししたり、「あのメニューがおいしいから食べてみなよ」とか。あと、お店のお母さんが帰るときにふかしたお芋とかミカンとか一人一人にくれてあったかいなと思いました。
Q 食事はみんなで?
川野監督 最初僕が一人で行ってみたら、3時間くらい帰れなかったんですよ、ずっと話しかけられてて(笑)。すごく楽しかったんですよ。その話をしたら次の日に俳優陣で行ったみたいです。そのときの話を聞いたら、僕のときに出なかったうなぎを食べたみたい。なんでおれのとき出なかったんだろう。食べたんですか?
山下さん 食べました。おばちゃんが「うなぎあるよ」って言ってくれて。おいしかったです。
川野監督 地元のお店に行けたのはよかったですね。
山下さん うどんに山盛りのワカメが入ってたんですけど、東京では食べられない味だなあと思いました。
川野監督 今回久しぶりに山下さんと仕事をして聞きたいことがあるんですけど。今回の映画は、自分を見つめ直して、自分はああなりたかったなあとか、現状もうちょっとがんばりたいとか(という作品)。乗り越えたい、ああなりたいってあるんですか? 山下さん自身、超えていきたいものっていうのは…
山下さん ヨガをやってまして、三角倒立があとちょっとでできそうなんです。それをできるようになりたいなと思っているんですけど。やっぱり練習したら人間て何でもできるようになるんだなと最近すごく思ってて。何事もとにかくチャレンジして積み重ねていけば何でもできるって思うので、何でも挑戦していきたいなあと思います。ロードバイクも乗れるようになったので(笑)。
◆山下リオさん(徳島市出身)CM完成 サイクリングロードPR 2018/1/18