大学の実名を挙げて女子学生を軽視する内容の週刊誌報道に対し、大学や女子学生らから抗議や怒りの声が上がっている。社会の至る所で見られる性差別意識の根深さを感じざるを得ない。

 平成は4月で終わり、新しい時代が幕を開ける。女性蔑視の風潮をなくし、真の男女共同参画社会にしなければならない。

 昨年は、政治家らによるセクハラや性差別発言が相次いだほか、出産や育児で長時間勤務ができなくなるなどとして医学部入試で女子の合格者を抑制するという由々しき問題が明るみになった。

 日本政府が、国連の女子差別撤廃条約を批准し、国内法の見直しが始まって30年以上がたつ。女性の職場進出や男女共同参画に向けて動き出してはいるが、その歩みはあまりにも遅い。

 ダボス会議で知られるスイスのシンクタンク「世界経済フォーラム」が年末に発表した2018年版の男女平等度ランキングで、日本は調査対象となった149カ国のうち110位だった。前年より順位を四つ上げたものの、低位の状態が続いている。

 先進7カ国(G7)の中では最下位である。男女格差は依然として縮まらず、今なお世界水準からかけ離れているといえよう。

 調査は、政治、経済、教育、健康の4分野で各種指標から男女格差を分析した。このうち、政治(125位)、経済(117位)での格差が際立った。

 国会議員のうち女性の占める割合は、衆院が10・1%、参院が20・7%と低い。地方議会では、特別区議会が27・1%と高いものの、町村議会では9・9%と1割にも満たない。

 女性閣僚も、第2次安倍改造内閣では5人いたが、昨年発足した第4次改造内閣では1人になっている。政権の目玉施策に女性活躍が掲げられているが、看板倒れと言わざるを得ない。

 経済分野も、幹部社員の少なさなどから前年より順位を三つ下げている。経済フォーラムからは「依然として男女平等が進んでいない国の一つだ」と指摘されるありさまだ。政府は真摯(しんし)に受け止めるべきである。

 採用や昇進などの性差別解消を目指す男女雇用機会均等法が1986年に施行されて以降、男女共同参画社会基本法、事業主にセクハラ防止を義務付ける改正均等法、女性活躍推進法などの法整備が進んだ。

 昨年には、国政や地方の選挙で、候補者数を男女で均等にするよう政党に促す「政治分野の男女共同参画推進法」も成立した。4月に行われる統一地方選や夏の参院選では、その真価が問われることになる。

 法律に実効性を持たせるためにも、性別役割分業の見直しや、女性を対等な人として尊重する意識改革が求められている。