男子ラグビー 秋山大地(21) 帝京大3年、つるぎ高出

選手権10連覇に向け主将としてチームを引っ張ることになった秋山=東京都日野市の帝京大ラグビー部グラウンド

激しい当たり 持ち味

 全日本大学選手権で9連覇した帝京大ラグビー部の新主将になった。旧チームで臨んだ1月7日の明大との決勝では192センチ、111キロの屈強な体を武器に、反撃の口火を切った。

 7-20と劣勢だった後半序盤、ラインアウトのボールをしっかり確保した後、パスを受け、最後は左中間に飛び込んでトライ。勢いづいた帝京大は1トライ、2ゴールを追加して逆転し、1点差で逃げ切った。「全員の力で優勝を果たし、幸せを感じた」。偉業達成に大きく貢献し、相好を崩した。

 阿波中では軟式野球に打ち込み、貞光工高(卒業時はつるぎ高)でラグビーを始めた。高校日本代表に選ばれた5歳上の兄、陽路(ホンダ、貞光工高-大体大出)に憧れての決断だった。

 弟の大地は1年生で頭角を現し、その後もU-17日本代表や高校日本代表に選出された。しかし、花園を舞台とする全国高校選手権に出場したのは1年時の一度だけ。2、3年時は県大会決勝で惜敗し、悔しい思いをした。

 帝京大に進んだのは、2年生のころから岩出雅之監督に誘われていたから。入学時、すでに選手権で6連覇していたが、有名選手ばかりではない。「脱体育会系」を掲げるチームには無名校出身の選手も多かった。「この大学なら自分の力を最大限に伸ばせると思った」と振り返る。

 部員全員で共同生活する寮に入り、ラグビー漬けの毎日。当初は強さとうまさを兼ね備えた先輩を目の当たりにし、「自分に自信が持てなかった」と言う。

 日々の練習とウエートトレーニングを地道にこなすうちに、体重は10キロ増えた。「いつチャンスをもらってもいいように、自分にできる最高の準備をしよう」と、出番を待った。1、2年時は出場機会に恵まれなかったものの、腐ることはなかった。

 3年になってからロックのポジションでレギュラーに定着し、主力として活躍。器用なプレーができなくても、タックルやブレークダウンの密集で誰よりも激しくぶつかり合う泥くささが持ち味だ。屈強な体をひたすら当てていくプレーは相手チームにとって脅威となった。

 チームリーダーとして大学最後の年に10連覇に挑む。「新チームの強みを見つけ、それを武器に1年間戦っていく」。その先にある2019年のワールドカップ(W杯)日本大会に向けても「プレーヤーとして目指したい」と、世界の舞台に立つ姿を思い描いている。

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