吉野川市が休館する方針を固めた川島城=吉野川市川島町

 徳島県吉野川市は、ギャラリーやイベント会場として利用されている川島城(川島町)を、新年度から一時休館する方針を固めた。再開時期は未定。築40年近くを経て耐震性が不足しており、来館者の安全確保を優先した。ただ地域のランドマークとして親しまれていることから、市は保存に向けて検討する。 

 川島城は鉄筋コンクリート5階建てで、1981年に完成。ギャラリーや特産品のPRコーナー、貸し会議室を設け、最上階からは街並みが一望できる。

 現在は建設から約38年が過ぎ、老朽化が目立つ。2017年度に耐震診断を実施したところ、3、4階部分が耐震基準を満たしておらず、改修工事費は概算で約3400万円に上った。バリアフリー化もされていない。

 耐震性や利便性を考えると、大規模改修が必要になる。一定の来館者はあるものの、城内が閑散としている日も多く将来ビジョンが見いだせないため、4月1日から原則休館とした。

 併設するテニスコートは4月以降も利用できる。イベント会場として施設を一時的に使いたい場合は、相談に応じるという。

 市商工観光課は「財政事情や建物の耐用年数から改修は難しい。公共施設として今後の維持管理は厳しい」と説明。「民間活力の導入を含め、最低でも保存の道を考えていく」としている。地元の男性(70)は「城は川島町のシンボル。できれば再開されることを願っている」と話している。

 川島城 国の特殊法人「雇用促進事業団」と旧川島町が約2億円で建設し、旧町が設置した財団法人が運営していた。2004年の合併で吉野川市が引き継ぎ、06~09年度は指定管理者制度を導入して財団法人や民間事業者に委託。10年度からは市が運営している。