9月に消費者庁と徳島県との共催で、消費者行政に関する国際会議が県内で開かれることになった。十分に準備し、成功に導きたい。

 国際会議の誘致は、観光戦略などの面から近年、全国的に注目を集めている。参加者の多さに加え、複数日にわたり滞在することが一般的なため、宿泊、飲食、観光などを通じた経済効果が、通常の観光客に比べて大きいとされるからだ。

 世界中から多数の専門家らが集うことにより、その分野における人的ネットワークの構築、新しいビジネスチャンスの創出、地域の価値の向上なども期待できる。

 国際会議の開催で、徳島は他地域から後れを取っている。誘致に取り組む組織の脆弱さなどが要因だ。

 松江市の誘致組織は2015年、担当駐在員1人を東京に配置した結果、同年は1件だった国際会議の実績が、16年には5件、17年は6件に増えた。市の人口は20万人ほど。大規模な都市でなくても複数回誘致できる実例である。

 消費者庁の徳島誘致を目指す中、県内では人や社会、環境に配慮した「エシカル(倫理的)消費」の普及など、さまざまな挑戦を重ねてきた。

 9月の会議は、その流れを加速させる上でも大きなチャンスとなる。

 宿泊施設や移動手段の確保、多文化への対応など、課題は少なくない。まずは今回の国際会議をきっちりとやり遂げ、次なる戦略につなげることが県には求められる。