第1次世界大戦時に徳島県鳴門市大麻町にあった板東俘虜(ふりょ)収容所で、ベートーベン「第九」がアジアで初演されてから来年6月1日に100年になるのに先立ち、市文化会館(同市撫養町)で5月27日午後1時から、「子どもと大人のベートーベン『第九』交響曲第4楽章演奏会」が開かれる。
市が全14小学校に呼び掛け、希望があった撫養、林崎、鳴門第一、板東の4小学校の現5年生約200人が合唱する。認定NPO法人鳴門「第九」を歌う会からも85人が参加する。
演奏は、徳島市内の中学生を中心とした子ども40人と、大人25人で構成される徳島交響楽団ジュニアオーケストラが担う。指揮者は鳴門教育大准教授の山田啓明(ひろあき)さんが務め、ソリストにはテノールに同大教授の頃安利秀さんら4人が参加する。
午後2時10分からは、大型スクリーンで映画「バルトの楽園(がくえん)」が上映される。
6月1日はホテル・ルネッサンスリゾートナルト(同市鳴門町)で記念式典と、午後2時からシンポジウムがある。市ドイツ館では、収容所の松江豊寿所長の銅像の除幕式も行われるほか、「よみがえる『第九』演奏会」が開かれる。