小松島市は11日、地元産ハモの加工品を「ふるさと名物」に指定し、商品開発や情報発信などを支援する「ふるさと名物応援宣言」を行う。市の特産品として商品の充実やPR強化を後押しし、販路拡大につなげる。県内市町村による同宣言は初。
同宣言は、特産品や観光地など地域資源を活用した商品やサービスを市町村が「ふるさと名物」として指定し、地域を挙げて応援する経済産業省の制度。▽商品開発や販路開拓事業に対する補助金の優先採択▽人材育成研修への優先参加▽中小企業庁のポータルサイト「ミラサポ」での情報発信―といった国の支援が受けられる。
本県沖の紀伊水道はハモの好漁場として知られ、2016年の県産ハモの取扱量は京都市場で3位、大阪市場で2位、東京の築地市場で6位と高いシェアを誇る。特に小松島産は傷の少なさや鮮度などで高評価を受けている。
加工品にはハモしゃぶや天ぷら、切り身、ちくわ、カツなどがあるが、消費者の認知度は低い。
細長い魚体を数字の「1」に見立て、11日に同市役所で浜田保徳市長が応援宣言書に署名する。今後、地元の漁協や加工業者を交えて市の支援策をまとめる。
市産業振興課は「小松島といえばハモと言われるよう、市内の生産者や加工業者らと連携して消費者に強くアピールしたい」と話している。