JR四国が、受験生の合格祈願のお守りとして学駅(吉野川市)や徳島駅などで配っていた「滑らない砂」の配布を7日に取りやめていたことが分かった。JR西日本が配布したお守りの砂に有害物質が含まれていたことが分かったため。JR四国は「同じものではないが、念のため配布を中止することにした」と説明している。

 JR四国によると、「滑らない砂」は、列車の空転防止のため線路にまいている砂を、社員が手作業でビニール袋や小さな瓶に入れたもの。学、徳島、松山の3駅で「合格祈願きっぷ」を購入した人に無料の特典として先着順で渡し、人気を集めている。

 学、徳島両駅では今年、元日から配り、6日までに学駅で約2700個、徳島駅で約400個が配布された。学駅は8日まで、徳島駅は31日までの配布を予定していた。

 JR西が配布した砂に発がん性のある微量の有害物質「結晶性シリカ」が含まれていたとして配布を取りやめたとの報道を受け、問い合わせがあったことなどから、配布を取りやめることにした。

 JR四国によると、徳島県内の2駅で配られた砂はJR西のものとは産地や納入業者が異なることが分かっているが、成分などについては把握できておらず「詳しく調べた上で今後の対応を考えたい」としている。