ラグビーチームがあるのは阿南高専(阿南市)だけ。スクールもない。「ラグビー不毛の地」ともいえる県南部に競技を普及させる取り組みを始めた。「実際にプレーしたり、プレーを身近で見たりすれば、魅力を感じてもらえるはず」と自信をのぞかせる。

 きっかけの一つは、今秋開催されるラグビーワールドカップ(W杯)日本大会。前回イングランド大会で日本代表が躍進し、注目度は高い。「秋は県南のラグビー熱も確実に高まる。それに乗って活動の幅を広げられたら」。小学生らのチーム発足や、社会人チームの合宿誘致なども視野に入れる。

 「僕みたいに足が遅くても活躍できる。チーム全員で1個のボールを大切に前へ運ぶところがラグビーの魅力」と言う。高校時代、アメリカンフットボールをテーマにした漫画にはまった。それを知ったラグビー部顧問から「アメフトと同じだ」と誘われ、楕円(だえん)球を追い掛けるように。今も徳島市のクラブチームでプレーする。

 2016年、知人の紹介で横浜市から海陽町に移住。商社勤務時代にラグビーチームで知り合った早川尚吾さん(31)と、まちづくり事業を行う一般社団法人を立ち上げ、代表理事に就いた。移住初日に参加した町内の祭りで住民から手厚く歓迎され、夜遅くまで杯を重ねた。「人の温かさを感じさせてくれる町」をラグビーで活性化させたい、との思いは強い。

 同町大里の自宅で妻、生後半年の長女と3人暮らし。愛娘とラグビー観戦に出掛ける日を心待ちにしている。29歳。