徳島県の飯泉嘉門知事は15日の定例会見で、香川県さぬき市の養鶏場での高病原性鳥インフルエンザ発生を巡り、香川県の遺伝子検査の結果確定に、簡易検査から1日半程度かかったことについて「本来は24時間以内に結果を出すべきだ」と述べ、香川県にも状況を聞き、必要に応じて徳島県の検査体制を見直す考えを示した。
検査の遅れについて知事は「(再検査が必要となるなど)結果の出方に問題があったようだ。最後は専門家の判断になる。国との連携も課題だ」と話し、迅速な初期対応の重要性を強調した。
鳥インフルエンザが発生した養鶏場を営む徳島県西部の食品会社から香川県への報告が遅れたとの指摘に対しては「四国初の発生ということで後手を引いてしまった。この時期は寒さで死ぬこともあり、慎重になったのかもしれないが、もっと早く対応すべきだった」と指摘。阿波尾鶏やブロイラーの生産への影響にも懸念を示し「風評被害が起きないように安全性をPRしていく」と話した。
また、美馬市内の養鶏場2戸で14日に計54羽の鶏が死ぬ事例が報告され、鳥インフルエンザの簡易検査を行った結果、いずれも陰性だったことも明らかにした。寒さが原因とみられる。