写真映えする撮り方を学び、実践する参加者ら=徳島市のエミール

写真映えする撮り方を学び、実践する参加者ら=徳島市のエミール

 徳島県は、女性の視点を農業の魅力向上に生かそうと、女性の農業者や加工業者らでつくるネットワーク「阿波アグリガールズラボ」を発足させた。16日には初の会合・農業女子会を開き、地域おこし協力隊を含め、20~40代の女性計16人が参加。料理の写真撮影のこつを学んだり、県産農産物の魅力に関する意見を交わしたりした。今後、輪を広げていくとともに、農業技術の研修などにも取り組む。

 県内の若手女性農業者から「農業技術をもっと勉強したい」「県産食材をPRしたい」といった声が上がったのが、会結成のきっかけ。2017年6月に5人で結成し、阿波踊り期間中に農産物をテント販売するなど、活動をスタートさせた。

 農水省の15年農林業センサスによると、県内の女性農業者は1万4932人で、全体の49・4%を占める。重要な担い手となっていることから、県も活動をサポートすることになった。

 青果物をレシピ付きで販売したり、女性が手に取りたい加工品パッケージを開発したりする構想があるほか、今後は▽マルシェ出展▽農業のノウハウを学ぶ研修会への参加▽県外の食に関するイベントへの出展▽商品開発―などに取り組む。

 徳島市庄町の多目的スペース「エミール」で開かれた初会合では、佐那河内村の映像・ウェブ制作会社「ノリプロ」の山川明訓(あきのり)代表取締役らを講師に招いた。山川さんは、効果的なPRに役立つ写真の撮り方について「立体感を出すには角度が大事」などとアドバイスを送った。各農家の農産物を使った料理を食べ、その活用策を考える講座もあった。

 創設メンバーでスダチ農家の大仲香織さん(42)=佐那河内村上=は「農業だけでなく、子育ての悩みなども情報交換できる。交流を深め、県産食材の魅力を広める場にしていきたい」と話した。