向原町、見能林町、宝田町の3駐在所を統合して開設された「とみおか交番」=阿南市富岡町

 徳島県警が、交番と駐在所の大幅な再編を計画している。市街地など一定の人口集中地域にある複数の駐在所を統合し、24時間体制の交番に置き換えることで、夜間や休日に発生する事件・事故への対応力を強化する狙いがある。2019年度からの10年間で段階的に進めていき、現在99カ所ある駐在所はおおむね半数に減る見通し。
 
 県警は現在、県内8市町に交番を26カ所、21市町村に駐在所を99カ所置いている。計画では、市街地などの駐在所3~5カ所程度を統合して交番を新設する。既存の交番に駐在所を統合するパターンも検討している。警察署から遠い山間部や沿岸部の駐在所は残す方針。

 再編の具体案は固まっていないが、駐在所をほぼ半数にし、交番を10カ所余り増やす案で調整している。日勤の警察官が1人で勤務する駐在所に対し、交番は少なくとも6人が3交代で勤務する24時間体制となる。

 県警によると、交番の新設により、現状では主に警察署が担っている24時間対応の拠点が増え、児童虐待やストーカーなど夜間も警戒が必要な事案にもより的確に対応できるようになる。採用が増えている女性警察官の配置も進めやすくなるとみている。

 統合によって管轄地域が広くなる分、交番・駐在所へのパトカーの配備を充実させて機動力を確保する。統合で生じる空き施設は、地域安全活動の拠点などとして活用を検討する。

 県警は近年も交番・駐在所の配置を見直し、繁華街のテナントを利用した交番の新設などを進めてきた。昨年12月には阿南署の向原町、宝田町、見能林町の3駐在所を統合させた「とみおか交番」を阿南市富岡町玉塚に新設した。ただ全県的には、駐在所員が砂利道を自転車で移動していた50~60年前の交番・駐在所の配置がおおむね維持されている。

 道路環境や人口分布などの変化に加え、18年には富山、宮城両県警の交番で襲撃事件が発生。こうした事案への対応強化も求められており、交番・駐在所の在り方を見直す必要があると判断した。

 県警幹部は「交番・駐在所の再編は将来の治安維持のために不可欠な施策。県民の理解を得られるように努めたい」としている。