3月30日にプロ野球のセ、パ両リーグが同時に開幕する。今季の徳島県関係の選手は支配下と育成を合わせて昨季より1人多い15人。2月1日から各地で行われている春季キャンプでアピールを続けながら、一層の飛躍を誓っている。

 2年連続の日本一を目指すソフトバンクでは5年目の森唯斗投手(海部高―三菱自動車倉敷オーシャンズ)が貴重な中継ぎ右腕としてフル回転しそうだ。「4年連続で50試合以上登板」という球団記録に並んでおり、更新できるかに注目が集まる。

 オリックスで3年目の杉本裕太郎外野手(徳島商高―青学大―JR西日本)、巨人の増田大輝内野手(小松島高―近大中退―徳島インディゴソックス)らは1軍での活躍を目指している。

ソフトバンク 森唯斗投手(海部高―三菱自動車倉敷オーシャンズ)

 信頼度高い中継ぎに

ブルペンで投げ込むソフトバンクの森=宮崎市のアイビースタジアム

 気迫あふれる投球スタイルで、パリーグの強打者をねじ伏せる。1年目から4季連続で50試合以上に登板。ロングリリーフや連投など、いかなる起用にも応えるつもりだ。

 ハワイへの優勝旅行に参加せず、12月は福岡で体を動かした。1月にはグアムで自主トレーニング。「いい感じで肩が仕上がっている」と表情は明るい。

 ブルペンでは直球を主体に熱の込もった投球を続ける。倉野投手統括コーチも「球の走りが良く、低めに集まっている。今年も勝ちゲームを任せることになる」と絶大の信頼を置く。

 身長176センチ。プロの投手としては恵まれていないが、4年間で250回3分の2を投げ、防御率2・98、231奪三振、57四死球。通算100ホールドまで残り17に迫る。

 チームは昨季、先制した試合の勝率が12球団トップの8割9分。投手層の厚さを裏付ける数字で「気を抜いたら自分の居場所はなくなってしまう」と危機感を持ってキャンプに臨んでいる。

 5年目の今季も50試合以上登板の目標を掲げ、「信頼されるセットアッパーになる」と力強く誓う。中継ぎのポジション争いに競り勝ち、「八回の男」として名乗りを挙げる。

オリックス 杉本裕太郎外野手(徳島商高―青学大―JR西日本)

 打撃の確実性が課題

1軍定着に向けアピールを続けるオリックスの杉本=宮崎市の清武SOKKENスタジアム

 未完の長距離砲が飛躍のきっかけをつかみつつある。紅白戦3試合で2本塁打と持ち味を発揮。「新たなフォームが固まりつつある」と口調も滑らかだ。

 今オフにゆったりとタイミングを取る打法に変更。12月にはOBのイチローに誘われて2日間一緒にトレーニングし、打撃の動画を撮らせてもらった。タイプこそ違うが、ボールを呼び込む際の動きや体重移動など、参考になることが多かったという。

 キャンプ前半の成長株の一人に挙げた福良監督は「確率を上げれば、上でも十分やれる。あとは本人の頑張り次第」とはっぱをかける。

 昨季は2軍の88試合で打率2割6分9厘、8本塁打。好不調の波は小さかったがなかなか上に呼んでもらえなかった。首を長くして待った1軍の出番は9月の楽天戦。プロ初安打を先頭打者本塁打で飾った。しかし、その後は8試合で1安打と壁に直面した。

 課題は確実性の向上と追い込まれてからの対応。「タイミングをしっかりと合わせられるようになれば改善できる。1軍に定着したい」。生き残りに向け、懸命にバットを振り続ける。

巨人 増田大輝内野手(小松島高―近大中退―徳島インディゴソックス)

 打力磨き1軍目指す

打撃練習に励む巨人の増田=宮崎市の県総合運動公園

 昨季は2軍の51試合で打率3割8厘、1本塁打、18打点。ウイークポイントの打撃が開花し、支配下登録選手となった。しかし、春季キャンプは3軍スタート。1軍定着を目指して模索が続く。

 当面の目標に速球を一振りで仕留め、どんな変化球にも対応できるようになることを掲げる。「自信を持ち、打撃をアピールポイントにしたい」と、バットを振る時間を増やしている。

 守備と走塁は1軍レベルだ。球際の強さに広い守備範囲、正確なスローイング・・・。遊撃のノックではひときわ存在感を示す。実戦練習で出塁すれば投手のモーションを盗んで果敢にスチール。二塁から単打で生還するなど、抜け目のなさは大きな武器だ。

 徳島からは今季、ルーキー折下(新野高)が同じ内野手として入団。後輩ができて、うれしさを感じる一方で「ここにいる全員がライバル。いい戦いがしたい」と気合を入れ直す。「早く1軍でインパクトを与えられる選手になりたい」。持ち前の全力プレーで猛アピールを続ける。