JR四国は29日、4月中旬から京都市南区で民泊事業を始めると発表した。訪日外国人旅行者(インバウンド)向けに町屋風の施設3棟を新築し、専門業者に運営を委託する。京都はインバウンドの需要が高く、同社として初めて四国外で宿泊施設を展開することにした。
施設はJR京都駅から徒歩15分の住宅街に立地し、名称は「4S STAY(フォースステイ)京都九条」。3棟はいずれも木造2階建てで、延べ床面積は計200平方メートル。一棟貸しし、5人程度に宿泊してもらう。部屋の備品に大谷焼の一輪挿しなどの工芸品を使い、四国の特産品をPRする。
総事業費は1億5千万円。料金は1人当たり約5千円を想定し、年間約2千万円の売り上げを見込んでいる。
同社は2018年度中にインバウンドの多い三好市など四国内でも民泊事業を始める方針。半井真司社長は「四国の人口が減る中、インバウンド向けの事業で収入を確保することは重要。四国では空き家となっている古民家を活用したい」と話している。