阿南市から高知県室戸市までの海岸線約110キロを舞台に計画されていたマラソン大会が、4月29日に開かれることになった。阿南市のNPO法人が、2014年の計画発表以来、徳島、高知両県の沿線6市町で運営体制を築き、4年越しで実現にこぎ着けた。走行距離が100キロを超える大会は徳島県では初めて。歩道などを走るコースで第1回の定員は15人としているが、今後、規模の拡大も検討し、一大イベントとして定着させたい考えだ。
名称は「室戸阿南海岸国定公園ウルトラマラソン」で、NPO法人「阿南未来創造社」が計画を進めた。
大会は室戸市佐喜浜町の佐喜浜中学校前を午前5時にスタートし、阿南市椿町船瀬のかもだ岬温泉保養センターまでの片道108キロを14時間以内でゴールする。太平洋を臨む国道55号や南阿波サンラインなどの歩道や路側帯を走り、交通規制は行わない。
定員の15人は、100キロマラソンやフルマラソンの経験を持つ20歳以上が対象。申し込み多数の場合は書類選考する。
計画は阿南、室戸両市に広がる約200キロの海岸域が室戸阿南海岸国定公園の指定から50周年の節目を迎えた14年に発表。同公園の魅力発信と沿線6市町の広域観光の促進を図ろうと企画された。
阿南未来創造社は実現に向け、16、17年度に沿線の観光協会や商工会などと試走会を実施。ランナーの給水サポートなどを通して運営体制を築いた。
今後、沿線6市町の観光協会やボランティア協議会など関係機関に呼び掛け、2月中旬にも第1回実行委員会を開く。出場者の受け付け開始は2月末ごろを予定しており、給水所やコース誘導のボランティアも募る。
中飯賀業副理事長(57)は「阿南から室戸までの海岸線を一つの観光地にできるようなイベントに育てたい」と話している。
ボランティアの参加や問い合わせは阿南未来創造社<電080(5634)9260>。