徳島県内9市町は、藍染の歴史や文化を広く発信するため、阿波藍の「日本遺産」認定を文化庁に申請した。昨年に続く2回目で、審査結果は5月に発表される見込み。
申請書の提出は29日付で、県教委を通じて行った。藍や染料・すくもの生産・流通が盛んだったり、伝統の藍染技法を伝えたりしている徳島、吉野川、阿波、美馬、石井、北島、藍住、板野、上板の9市町が「400年の伝統の技が息づく藍の里 阿波」として共同申請した。
石井町の国重要文化財「田中家住宅」や、上板町の現役藍師2人の栽培技術など、各市町にある有形・無形の文化財31件をリストアップ。日本遺産の認定対象に盛り込んだ。
日本遺産審査委員会が認定の可否を審議する。
日本遺産は文化財を観光資源として活用するため、文化庁が2015年度に制定。徳島関係では、四国4県で申請した「四国遍路~回遊型巡礼路と独自の巡礼文化」が15年度に認定された。阿波藍が認定されれば、県内2例目となる。