美波町の伊座利小学校と由岐中学校伊座利分校の児童生徒が、2日に東京である「とくしま回帰セミナー」(県主催)で地域の魅力を伝える寸劇やスライドショーを披露する。子ども目線で伊座利の素晴らしさを伝えて移住につなげようと、住民でつくる「伊座利の未来を考える推進協議会」が企画した。
披露するのは小学2年~中学2年の7人。寸劇は、海沿いの危険な場所に行こうとする子どもを住民が注意する一幕を描き、「伊座利では悪いことをすると本気で叱ってくれる」などと語る。
スライドショーでは、小中学生のヒジキ狩り体験や、住民参加型で独自の種目を競う運動会、子どもたちがダンスを発表する秋祭りなど地域の催しを写真で紹介。最後に「伊座利には便利さはありません。でも家族のように私たちを考えてくれるおっちゃんやおばちゃんがいます」と締めくくる。
住民の人柄や地域の魅力を深く知ってもらおうと、協議会が初めての試みとして企画した。児童生徒は1月上旬から総合学習の時間や授業開始前に練習している。当日は協議会の草野裕作事務局長(66)ら住民5人も同行し、子どもたちにツッコミややじを入れて普段の伊座利の雰囲気を演出する。
5年前に伊座利に移住した中学2年楠本なつみさん(14)は「住民のつながりが強い伊座利の楽しさをたくさんの人に知ってほしい」と話している。
セミナーは東京駅近くの移住・交流情報ガーデンで開く。午後6時から伊座利の発表があり、同7時からは県教委が進める「デュアルスクール」を紹介する。移住相談は午後9時まで受け付ける。問い合わせは県地方創生推進課<電088(621)2701>。