金沢との練習試合で技ありのヒールパスを見せ会場を沸かせた徳島のMF藤原(左から3人目)=1月27日、宮崎市の県総合運動公園ラグビー場

 J1復帰を目指す徳島ヴォルティスの2019年シーズンが始動して3週間が過ぎた。宮崎市で2次キャンプ中のチームは、新旧選手の融合と戦術理解が着々と進む。練習試合はここまで3戦して2勝1分け。「より攻撃的」なサッカーを目指すロドリゲス監督の下、さらに完成度を高めるための鍛錬が続く。

 「前へ運べ」「逆サイド(を狙え)」。練習中のピッチでは選手たちのやりとりの声が途切れない。高知、宮崎とキャンプで寝食を共にし、コミュニケーションはより活発になっている。

 練習の大半をコンセプト(戦術やプレーの方法論)の理解に割く。特にボールをどう前線まで運ぶかというビルドアップ(組み立て)の部分は念入りだ。攻撃時の動き方や位置取りなどを実戦形式で何度も反復し、体に覚え込ませる。

 27日の金沢との練習試合で、成果の一端が現れた。右サイド中盤の細かいパス交換で相手の注意を引き付け、パスを受けたMF野村が手薄になった相手陣内に素早く前進。左から駆け上がったMF藤原にボールが渡ると、相手に囲まれる前の早いタイミングでミドルを放ち先制した。

 「(野村が)ボールを持って前を向いた瞬間、必ずパスが来ると思った」という藤原。前線からDF陣まで徹底して連動性を鍛えてきた徳島らしい崩し方に「この形が何度もできるようになれば」と、手応えをつかんだ様子で話す。

 もちろん、攻撃的サッカーの完成には、まだ時間が必要だ。昨年主将を務めたMF岩尾は「攻撃のスペースを作り出すためどう動くか。考えて、走ってを繰り返しながらクオリティーを高めたい」。そして、攻守の切り替えや状況判断など「もっと練習を重ねないと」と強調する。

 キャンプは3日まで。課題を一つ一つクリアしながら、攻撃サッカーを進化させる。