3日、県内各地で節分の行事が行われた。寺社では無病息災を祈って火渡りをしたり、願い事を書いた木札を燃やしたり。子どもたちは豆まきで大人が扮(ふん)する鬼を追い払った。
鳴門市大麻町大谷の宇志比古(うしひこ)神社で「節分祭」があり、近くの認定こども園すくすくの園児14人らが厄よけと開運を願いながら豆をまいた=写真(上)。
園児と各地区の総代が拝殿に立ち、境内の約100人に向かって小袋に入った豆を投げた。小袋には7色のシールが貼られ、色によって恵方巻きや菓子などの景品が配られた。松本宗久君(6)は「楽しかった。お菓子が当たってうれしい」と満足そうだった。
阿南市加茂町の加茂谷公民館では、地元の子どもたち約30人が元気いっぱいに鬼を退治した=同(中)。市地域おこし協力隊の渡辺敏郎さん(24)ら4人が鬼に扮して登場。子どもたちは「鬼は外」と声を上げ、豆を鬼に向かって勢いよく投げた。
友達と参加した吉井小学校3年の曽我井光里さん(9)は「鬼をやっつけられて楽しかった」と話した。
那賀町では、鬼のいでたちをした青年団員が鷲敷地区の民家を回る「なかはげ」があった=同(下)。町青年団鷲敷支部の7人が鬼の面や衣装を着け、子どものいる家庭を訪問。同町阿井の民家では「悪い子はおらんかー」と言いながら押し入った。
子どもが泣きながら必死に豆を投げつけると鬼は退散。続いて登場した福の神役の団員がお菓子を配ると、子どもは笑顔になった。
知人宅を訪れていた徳島市の加茂名南幼稚園の八幡葵子(きこ)ちゃん(6)は「怖かった。お母さんの言うことはちゃんと聞きたい」と話した。