受験生の合格祈願のお守りとしてJR四国が学駅(吉野川市川島町)や徳島駅などで配布していた「滑らない砂」に、微量の発がん性物質が含まれていることが分かった。同社は「粉じんを継続して大量に吸い込まない限り危険性はないが、砂を瓶や袋から出したり砕いたりしないで」と呼び掛けている。

 滑らない砂は、車輪の空転防止のため線路にまく砂を、小さな瓶やビニール袋に入れたもの。専門機関で成分を分析したところ、発がん性物質である「結晶性シリカ」が確認された。同社は、学、徳島両駅などに分析結果を周知する文書を掲示しており、最寄りの有人駅に持ち込めば処分も受け付ける。

 同社は元日から砂の配布を始めたが、JR西日本が配った同様のお守りに発がん性物質が含まれていたことが分かり、1月7日に中止していた。学駅で約2700個、徳島駅で約400個が配布されている。