関係機関に情報提供されていた従来の資料。予測放流量しか記されていない

 国土交通省は、吉野川上流の池田ダム(三好市)で大雨時に放流する際の情報発信を強化する。自治体や報道機関向けの発表項目に予測水位などの情報を加えるほか、放流量をツイッターで発信し、流域住民の注意喚起につなげる。昨年7月の西日本豪雨で、放流に関する情報が被災者らに十分届いていなかったことを受け、情報発信の在り方を見直した。地方整備局がツイッターを活用するのは全国で初めてという。

 国交省はこれまで池田ダムで吉野川流域の浸水被害が発生する目安となる毎秒8千トンの放流が予測される場合、自治体や報道機関などに予測放流量を情報提供していた。ただ、放流によって河川の水位がどれくらい上がるのか、被害がどの程度見込まれるかなど、具体的なリスクについては盛り込んでいなかった。

 住民への情報提供も、放流量を直接知らせる防災無線のようなツールはないため、自治体や報道機関頼みだった。

 昨年7月の西日本豪雨で9人が亡くなった愛媛県の肘川流域では、上流のダムが放流量を急増させたことが氾濫の一因とされる。被災者らに放流に関する情報が行き届かなかったことも、被害拡大を招いた要因だと指摘されている。

 このため四国地方整備局は関係機関に提供する情報の中身や住民への周知の在り方を検討。出水期の6月以降、池田ダムで毎秒8千トン以上の放流が予測される場合、水位の目安や、予測放流量に対応した過去の洪水被害や浸水面積などを、提供する情報に盛り込むことを決めた。

 併せて予測放流量などの情報をツイッターで発信することにした。実施時期や具体的な発信内容は未定。

 徳島河川国道事務所の池添好巨副所長は「どういう情報をどんなタイミングで発信すれば被害軽減や円滑な住民避難につながるのか考えながら、改善を重ねたい」と話している。