空気が澄み切った冬の日峰山の展望台からの光景。小松島港から遠く阿南市までの夜景が広がる=小松島市中田町

 小松島市と徳島市の境にそびえる日峰山(ひのみねさん)(191・6メートル)は、徳島、小松島、勝浦3市町にまたがる中津峰山(773メートル)、阿南市の津峰山(284メートル)と合わせ「阿波三峰」と総称される。

 灯台が無かった時代は、山の頂上付近に灯火(とうか)をともして、船からの目印になっていたといわれている。徳島県では、この三つの山が代表的な存在だったようだ。

 海側から見えやすいということは、山側からの眺望も優れている。いずれの山も展望台があり、最も手軽に行けるのが日峰山だ。山頂付近まで車道で登れ、標高が低いため短時間で到着する。

 日峰展望台へ夜景を眺めに出掛けた。空気が乾燥し、澄み切っている冬場は遠くまで見渡せる。尾根筋にあるため、南は小松島市内、北は徳島市内の二つの夜景が楽しめる。

 写真は南側を撮影したもの。日が沈み、薄暗さの中にほのかな明かりがにじむ「マジックアワー」と呼ばれる時間帯。眼下に街の輝きが広がり、薄いあかね色が空を覆う。海の玄関口としてにぎわった港町の面影は失われつつあるものの、船で阪神方面に渡った世代にとっては郷愁を感じさせてくれる光景である。