徳島県石井町出身で自動車の「GP3」レーサー福住仁嶺(にれい)選手(20)が、9月3日にイタリアのモンツァサーキットでホンダが行うF1マシンのデモンストレーションランでハンドルを握る。
ドライブするのは、1967年に同じモンツァサーキットで行われたイタリアグランプリを制した「Honda RA300」。故ジョン・サーティースが操り、ホンダがF1で2勝目を挙げたマシンで、そのレースから50周年になるのを記念してホンダがデモランを企画した。
福住選手は、F1が好きな父親の影響で5歳からレーシングカートを始めた。徳島県内外のサーキットで練習、各大会で優勝し、中学2年でジュニアの日本代表に選ばれた。鈴鹿レーシングスクールを経て、2014年にフォーミュラ4(F4)・FCクラスで年間チャンピオンに輝き、15年に参戦した全日本F3選手権ではシリーズランキング4位。16年にF1への登竜門とされる「GP3」シリーズにARTグランプリから参戦、7位だった。
2年目となる17年は、開幕戦スペイングランプリのレース1で念願の初優勝を果たし、現在はランキング4位に付けている。
デモランに向け、福住選手は「私にとって今回が初めてF1マシンをドライブする機会になります。その場所が50年前の勝利と同じイタリアのモンツァサーキットということでとても光栄に思っています。今後F1ドライバーとしてこのサーキットへ戻ってこられるよう頑張っていきたいと思います」とのコメントを発表している。