思わず吹き出してしまう画像をインターネットに見つけた。壁に掲げた小さな看板に<部外者以外立ち入り禁止>とある

 一見すると何の疑いもない注意書きだが、どこか変。「部外者以外」が意味するのは「関係者」、つまり関係者はお断りとなる。そんなばかな

 <関係者以外禁止>と<部外者は禁止>を混同した誤表記に違いない。と、決め込んだものの、よくよく考えれば<部外者以外―>もないわけではない。組織の不祥事を検証する「第三者委員会」がまさにそう。真相究明には部外者の客観的で公正な目が欠かせず、調査する側に関係者はお断りである

 けれど厚生労働省は違った。統計不正問題で、特別監察委員会による職員への聴取は、厚労相いわく「外部有識者による第三者調査」。にもかかわらず、対象職員の7割を「身内」の省職員が聞き取っていた

 「事務を補佐するためだった」など、同席した省幹部の釈明は苦しい。中立性を損なう恐れを誰も持たなかったのか。しかも調べたのは1週間足らず。揚げ句に「組織的な隠蔽はない」と言われても眉につばをつけるしかあるまい

 批判を受け監察委は調査のやり直し中である。監察委も厳然としてもらわねば困る。今度は聴取部屋の扉に<部外者以外立ち入り禁止>と掲示してもいい。きっと誰も吹き出したりしない。