徳島市内の一般廃棄物処理業者への処分を巡り、岡孝治市議が市に不当な働き掛けをしたかどうかを調べる市議会調査特別委員会(百条委、10人)が、「不適正な働きかけがあった」とする報告書案をまとめたことが24日、関係者への取材で分かった。

 報告書案は、2017年4~8月に行われた岡市議ら4人への証人喚問を踏まえ、山本武生委員長が作成した。今月26日に開かれる百条委で報告される予定だが、市長野党系の委員5人が審議を延期する動議を提出する見込みで、今後、内容が修正される可能性がある。

 関係者によると、報告書案では、原秀樹前市長が業者への処分を決めた16年3月31日午後、市長室で岡市議から原前市長に対する働き掛けがあったと認定。動機については「個人的な利害関係に基づくもので、社会的正当性を欠く」などと指摘している。

 問題を巡っては、遠藤彰良市長から依頼を受けた調査団が16年11月、不当な働き掛けがあったとする報告書を公表。市議会は12月に百条委を設け、岡市議や原前市長、多田昭弘前第1副市長、大西孝佳前市民環境部長を証人喚問した。大西前部長が報告書の内容を大筋で認めた一方、他の3人は働き掛けを否定した。

 百条委は17年11月、調査をいったん打ち切ることにし、報告書作成の手続きに入った。報告書案は今月20日に各委員に配られ、21日、非公開の打ち合わせを行った。山本委員長が修正案を23日までに出すよう各委員に求めたが、市長野党系の5人は「提出までの期間が短すぎる」と反発。審議を市議会6月定例会に延期するよう求める動議を提出する方針を固めている。