21日に急逝した俳優大杉漣さん=徳島県小松島市出身=を悼み、徳島ヴォルティスは25日、ホーム戦会場の鳴門ポカリスエットスタジアムに記帳所を設置した。
メーンスタンド入場口近くに設けられた記帳所には、午前10時半ごろから、徳島のサポーターらが訪れ始め、予定していた午前11時よりも早く記帳が始まった。記帳台の前には、大杉さんの写真が飾られ、手を合わせて祈る姿もあった。
ホーム、アウェーにかかわらず、各地のスタジアムで熱心に徳島に声援を送っていた大杉さん。サポーターからは悲しみの声が聞かれた。美馬市から家族で訪れた男性は「気さくで、スタジアムであいさつしてくれたこともあった。徳島のサポーターの代表だっただけに、本当に悲しい」と肩を落とした。
ホーム戦の運営を手伝うサポートスタッフの女性は「サッカー、特に地元のサッカーをあれほど愛してくれる方は他にいない。実際にお会いしたことはないけれど、親戚を亡くしたような気持ち」、鳴門市の女性は「ヴォルティスの一番のサポーター。本当に地元を愛して徳島を宣伝してくれていた。(訃報の)ニュースも見たくないぐらい悲しい」と涙ぐんだ。
熱心なサッカーファンとして地域のチームにも光を当ててくれた大杉さん。対戦相手の岡山サポーターも次々と記帳した。倉敷市の男性は「J2の試合にも足を運び、中四国の小さなチームも盛り上げてくれていた。大きな存在だった」と
話した。
記帳は、午後2時キックオフの岡山戦終了から30分(午後4時20分ごろ)まで受け付ける。