常勝軍団を率いて2年目。徳島市とのデッドヒートを制し「3日間を戦いきることができた。優勝できてうれしい」と表情を崩した。
レース最終日の朝。スタート地点に向かう選手に特段の言葉は掛けなかった。「一人一人が何をすべきか感じてくれていた」。万全の布陣で臨むオーダーと選手の力を信じた先に結果が付いてきた。
大麻中時代はサッカー少年だった。1学年上には2000年のシドニーオリンピックに出場した市橋有里さんがいた。トラックを黙々と走る市橋さんの姿に刺激を受け、鳴門高に進んでから陸上に転向。この間、徳島駅伝に5度出場した。「今回の大接戦が、忘れていた現役時代の緊張感を思い出させてくれた」と当時を振り返る。
今は鳴門二中陸上部の顧問として、中学生ランナーの育成に心血を注ぐ。成長段階に合わせた指導方法には定評があり、今大会では教え子が中学生の3区間を制した。「徳島駅伝は中学生にとって陸上との出合いのもと。出場がきっかけでもっと陸上が好きになってくれれば」と願う。
監督を引き受けてからは競技力向上だけでなく、地元に誇りが持てる選手を育てられるよう心掛けている。「今大会のレース最終日に見せた選手の粘りに、鳴門市の看板を背負っているという一体感を感じた」と手応えを口にした。徳島市かちどき橋で妻と2人暮らし。39歳。
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