県警少年女性安全対策課によると、虐待の内容は、脅す、強く叱るといった「心理的虐待」が全体の70・1%に当たる226人(前年比94人増)。このうち、子どもの面前で家族に暴力を振るう「面前ドメスティックバイオレンス(DV)」は199人(81人増)で88%を占めた。徳島県警が2018年に虐待を受けた疑いがあるとして児童相談所(児相)に通告した18歳未満の子どもは322人(暫定値)で前年から108人(50・4%)増え、県警が統計を取り始めた2001年以降で最多となった。県警は「児童虐待に対する社会的な関心の高まりや、関係機関との連携を密にしていることで通報が速やかにされている」と分析している。

 次いで、殴る蹴るなどの暴力を振るう「身体的虐待」が64人(17人増)、育児放棄などの「ネグレクト」が30人(5人減)、わいせつ行為などの「性的虐待」が2人(前年ゼロ)。

 18年に県警に寄せられた虐待に関する通報は177件(72件増)だった。ここ5年、増加傾向にある。

 県警は児相に通告した事例について明らかにしていない。18年に県内で子どもが親に危害を加えられた事件としては2月、県南部の自宅で長女(3)の首を絞めたとして、殺人未遂容疑で父親(25)が逮捕された。5月には、10代の長女の体を触るなどしたとして、50代の父親に監護者わいせつ容疑が初適用され、父親は12月に同罪で実刑判決を受けた。

 刑法犯全体の認知件数が減少傾向となっている一方、この10年間で児童虐待やDV、ストーカー事件の摘発件数が増加している。全国の警察は、これらを「人身安全関連事案」として扱い、各部門が連携して寄せられる情報を分析し、事案ごとに切迫性を見極められるよう取り組んでいる。

 県警少年女性安全対策課は、子どもの身を虐待から守るために児相や市町村などの関係機関と連携を強化していくとした上で「小さな異変があれば警察に通報や相談をしてほしい」としている。