片山さつき地方創生担当相は8日の記者会見で、元秘書が日本政策金融公庫に、徳島県のイチゴ栽培業者への融資の口利きをした疑いがあるとした週刊誌報道について「元秘書が個人としてやったこと」と述べ、自身の関与を否定した。業者代表の男性(59)は徳島新聞の取材に「口利きがあったのは事実だが、結果的に口利きによる融資は実現しなかった」と話した。

 今週発売の週刊文春は、イチゴ栽培業者が融資を受けるため、在職中の元秘書が日本政策金融公庫に電話したと報じた。

 これに対し業者代表は「元秘書と面識はなく、片山氏の秘書を名乗る別の男性が口利きに関与した。男性の口車に乗ったのは事実だが、片山事務所を訪れたこともない」と釈明した。

 代表によると、2014年1月に県北部に事業所を設立。2月にハウス整備に必要な2千万円の融資を日本政策金融公庫徳島支店に申し込んだが、断られた。

 5月、業者とイチゴの販売契約を結んでいた東京都の代理店が「旧大蔵省出身の片山氏に頼めば、電話一本で融資が決まる。成功報酬は200万円」と口利きを提案。7月に片山氏の秘書を名乗る男性から連絡があり、融資を巡る交渉を進めた。業者は9月に再び融資を申し込んだが認められなかった。

 このため事業計画を練り直し、不動産を担保にして再申請。15年4月に融資が決まった。「成功報酬」は支払っていないという。

 片山氏は会見で、元秘書は既に退職し、事実関係は確認できないと説明。週刊文春の取材が公務を妨害しているとして、刑事告訴を検討する考えを示した。日本政策金融公庫広報部は「個別の取引なので答えられない」としている。