今春の学校統合を控えた吉野川市山川町の川田中小学校の児童でつくるタグラグビーチーム「川田中ブラックドラゴンズ」が、13日に松山市で開かれる全国小学生タグラグビー選手権大会四国大会に挑む。2位以内なら3度目の全国出場となるが、負ければこのチーム名で戦える最後の大会。選手たちは「全国で優勝して歴史に名を残したい」と練習に励んでいる。
ブラックドラゴンズには同小5、6年の男女9人が所属。豊富な運動量とチームワークが特徴で、強豪として知られている。県内36チームが参加し、昨年12月に鳴門市であった県予選で3位に入り、四国大会への切符を手にした。
川田中小では1995年に体力づくりの一環として体育の授業にタグラグビーを取り入れ、児童の人気スポーツに。6年生が卒業しても毎年10人近くが新たに参加し、受け継がれてきた。県大会優勝のほか、2013、14年度に全国大会出場の実績を残している。
ブラックドラゴンズはトップチームで、同校には4~6年の男女10人でつくる「レッドドラゴンズ」もある。選手たちは週2回、学校近くの山川総合グラウンドで練習に励んでおり、卒業生も加わってチーム力の向上を図っている。
6年の長樂(ちょうらく)泰輔キャプテン(12)は「ブラックドラゴンズを少しでも長く続けられるよう勝ち続けたい。全国優勝が目標」と力を込める。
川田中小は今春、同市山川町の川田、川田西両小学校、同市美郷の種野小学校と統合して「高越小学校」になる。そのため全国出場を逃すと、川田中小のタグラグビーも一区切りとなる。
監督の原田敏也教諭(44)は「川田中小伝統のタグラグビーを新しい高越小学校でも引き継いでほしい」。5年の豆成由衣さん(10)も「寂しさはあるが、他校のみんなにもタグラグビーの楽しさを伝え、新たなチームをつくりたい」と前を向く。
四国大会には4県から計12チームが出場。「ONEFOR ALL・ALL FOR ONE(一人はみんなのために、みんなは一人のために)」の精神で全国大会出場を目指す。
◆タグラグビー 1チーム5人で戦う。楕円(だえん)形のボールを抱えたまま走ったり、パスをしたりして相手ゴールを目指す。ラグビーと似ているが、タックルなどの接触行為は禁止で、腰ひも(タグ)を取り合って攻守交代を行う。性別や経験にかかわらず楽しめるのが特徴で、全国的に人気が高まっている。